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経営管理ビザ新基準で経営経験・学歴はどう見られる?事業計画書との関係を解説

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在留資格「経営・管理」、いわゆる経営管理ビザについて、新基準への対応が重要になっています。

出入国在留管理庁の公式情報では、経営管理ビザの新基準として、資本金等3,000万円以上、常勤職員1名以上、日本語能力、事業計画書の専門家確認などとあわせて、申請人本人の経歴、つまり経営経験や学歴に関する基準も示されています。

具体的には、申請人について、経営・管理、または申請に係る事業の業務に必要な技術・知識に関する分野で、博士、修士、専門職の学位を取得していること、または事業の経営・管理について3年以上の経験を有していることが必要とされています。

そのため、経営管理ビザの認定申請・変更申請では、単に会社を設立し、資本金や事務所を準備するだけでなく、申請人本人がその事業を経営・管理できる人物であることを説明する必要があります。

実務上は、

「経営経験3年以上とはどのような経験を指すのか」
「会社員としての勤務経験は経営経験に含まれるのか」
「経営経験が浅い場合はどうすればよいのか」
「学歴で説明できるのはどのような場合か」
「職務経歴書には何を書けばよいのか」
「事業計画書では申請人本人の役割をどう説明すべきか」

といった疑問が出やすいところです。

本記事では、経営管理ビザ新基準における経営経験・学歴の考え方と、事業計画書で整理すべきポイントについて、中小企業診断士・行政書士の視点から解説します。


経営管理ビザ新基準では経営経験・学歴も重要に

経営管理ビザでは、日本で事業の経営または管理に従事する外国人について、事業の実体や継続性が確認されます。

新基準では、次のような点が重要になります。

・資本金等3,000万円以上
・常勤職員1名以上
・経営者としての経歴・学歴
・日本語能力
・事業計画書の専門家確認

このうち、経営経験・学歴は、申請人本人が実際に事業を経営・管理する能力を有しているかを確認するための重要な要素です。

経営管理ビザは、単に日本で会社を持つための在留資格ではありません。

申請人本人が、日本で事業の経営または管理に従事することが前提です。

そのため、申請人本人の経歴と、これから日本で行う事業内容との整合性を説明することが重要になります。


どのような経営経験が求められるのか

出入国在留管理庁の公式情報では、事業の経営または管理について3年以上の経験を有することが基準として示されています。

ここでいう経営・管理経験とは、単なる勤務経験ではなく、事業の経営または管理に関わる実務経験を指すと考えられます。

たとえば、次のような経験が考えられます。

・会社経営者としての経験
・取締役や役員としての経験
・事業責任者としての経験
・部門責任者としての管理経験
・店舗責任者としての運営経験
・海外法人や支店の管理経験
・プロジェクト責任者としての事業運営経験
・売上、利益、人員、資金、取引先などを管理した経験

重要なのは、肩書きだけではありません。

「マネージャー」「責任者」「役員」といった肩書きがあっても、実際にどのような業務を行っていたのかを説明できなければ、経営・管理経験としての説得力は弱くなります。

反対に、形式上は役員ではなかったとしても、事業運営、売上管理、人員管理、取引先管理、資金管理などに深く関与していた場合には、その実態を職務経歴書や在職証明書等で丁寧に説明することが重要です。


会社員としての経験は経営経験になるのか

会社員として勤務していた経験が、すべて経営管理ビザの経営・管理経験として評価されるわけではありません。

一般担当者としての勤務経験だけでは、経営・管理経験としては説明しにくい場合があります。

一方で、会社員であっても、次のような経験がある場合には、経営・管理に関する経験として整理できる可能性があります。

・部門やチームの責任者として人員を管理していた
・店舗や拠点の運営責任者だった
・売上目標や利益管理を担当していた
・仕入先や販売先との重要な交渉を担当していた
・予算管理や資金管理に関与していた
・新規事業の立ち上げを担当していた
・事業戦略や販売戦略の策定に関与していた

このような場合には、単に「営業職として勤務」「店舗スタッフとして勤務」と書くのではなく、担当業務、責任範囲、管理していた人数、売上規模、取引先、成果などを具体的に整理することが重要です。


経営経験が浅い場合に確認すべきこと

経営経験が浅い場合には、まず公式基準に照らして、申請人本人の経験がどこまで説明できるかを確認する必要があります。

経営・管理経験が3年に満たない場合でも、学歴要件で説明できる可能性があるか、申請に係る事業分野に関する専門的な知識や技術を有しているかを確認します。

また、経験が浅い場合には、事業計画書の内容がより重要になります。

なぜなら、申請人本人の経験が限定的である場合、事業計画の具体性、実現可能性、支援体制、外部専門家との連携などを通じて、事業運営体制を説明する必要があるからです。

たとえば、次のような点を整理します。

・申請人本人がこれまでどのような業務に関わってきたか
・今回の事業に活かせる経験や知識は何か
・不足する部分を誰が補うのか
・常勤職員や外部専門家との役割分担はどうなっているか
・税理士、社労士、行政書士等との連携体制はあるか
・事業計画の数字に無理はないか
・資金繰りや人員計画は現実的か

経営経験が浅い場合ほど、「本人の経験」と「事業計画の実現可能性」を結びつけて説明することが重要になります。


学歴で説明できるケース

新基準では、経営・管理、または申請に係る事業の業務に必要な技術・知識に関する分野で、博士、修士、専門職の学位を取得していることも基準として示されています。

つまり、経営・管理経験3年以上がない場合でも、一定の学歴によって基準を満たす可能性があります。

たとえば、次のようなケースが考えられます。

・MBAなど経営管理に関する修士号を取得している
・経営学、会計、ファイナンス、マーケティング等の専門職学位を取得している
・申請する事業分野に関する修士号・博士号を取得している
・技術系事業で、その技術分野に関する高度な学位を有している

ただし、学位があれば何でもよいというわけではありません。

重要なのは、その学位の内容が、経営・管理または申請に係る事業の業務に必要な技術・知識と関係しているかどうかです。

たとえば、IT関連事業を行う場合には、情報工学やコンピューターサイエンスに関する修士号が、事業分野との関連性を説明しやすい場合があります。

飲食事業であれば、経営管理、ホスピタリティ、食品関連、店舗運営などとの関連性を説明する必要があります。

学歴で説明する場合には、卒業証明書や学位証明書だけでなく、専攻内容、研究テーマ、履修科目、職務経験との関係を整理するとよいでしょう。


事業内容と申請人の経験の整合性が重要

経営管理ビザの申請では、申請人本人の経歴と、これから行う事業内容との整合性が重要です。

たとえば、これまで貿易業に長く関わってきた人が、日本で貿易会社を設立する場合には、経験と事業内容の関係を説明しやすいでしょう。

一方で、これまで飲食業の経験がない人が、日本で飲食店を開業する場合には、なぜその事業を行うのか、誰が店舗運営を担うのか、どのように不足する経験を補うのかを丁寧に説明する必要があります。

事業内容と経験が一致していない場合でも、直ちに不可能というわけではありません。

ただし、次のような点を整理する必要があります。

・なぜその事業を選んだのか
・これまでの経験のうち、今回の事業に活かせる部分は何か
・不足する業務経験を誰が補うのか
・常勤職員や専門家の支援体制はあるか
・具体的な取引先や顧客獲得ルートはあるか
・資金計画や人員計画は現実的か
・事業計画書に無理な前提がないか

経験と事業内容のズレがある場合には、事業計画書の具体性と支援体制の説明がより重要になります。


職務経歴書で整理すべきポイント

経営管理ビザの申請では、申請人本人の職務経歴書が重要な資料になります。

職務経歴書では、単に勤務先名や役職名を並べるだけではなく、経営・管理に関する経験が分かるように記載する必要があります。

整理すべきポイントは次のとおりです。

・勤務先名
・勤務期間
・役職
・担当業務
・管理していた人数
・担当していた売上規模
・担当していた予算や資金管理
・取引先との交渉経験
・新規事業や店舗運営の経験
・経営判断に関与した内容
・今回の事業に活かせる経験

たとえば、次のような記載は説得力が高くなります。

「海外向け輸出事業の責任者として、年間売上約5,000万円規模の取引を担当。仕入先との価格交渉、販売先開拓、在庫管理、輸送スケジュール管理、粗利益管理を行った。」

「飲食店舗の店長として、常勤スタッフ3名、アルバイト10名のシフト管理、売上管理、仕入管理、販促企画、顧客対応を担当した。」

このように、経験を数字や具体的な業務内容で説明すると、経営・管理経験として伝わりやすくなります。


申請人本人の役割を事業計画書で明確にする

経営管理ビザでは、申請人本人が日本で事業の経営または管理に従事することが必要です。

そのため、事業計画書では、申請人本人がどのような役割を担うのかを明確にする必要があります。

たとえば、次のような役割が考えられます。

・経営方針の決定
・事業計画の策定
・資金管理
・取引先開拓
・仕入先との交渉
・販売戦略の立案
・従業員の採用・管理
・価格設定
・外部専門家との連携
・許認可や法令対応の管理

単に「代表取締役として経営を行う」と書くだけでは抽象的です。

事業内容に応じて、申請人本人がどの業務を担当し、常勤職員や外部専門家とどのように役割分担するのかを具体的に記載することが重要です。

特に、申請人本人の経験が事業内容と完全には一致しない場合には、本人が担う役割と、不足する部分を補う体制を明確にする必要があります。


経験・学歴だけでなく事業体制全体で説明する

経営管理ビザの審査では、経営経験・学歴だけでなく、事業体制全体を通じて、事業の実現可能性や継続性が確認されます。

そのため、経営経験や学歴を単独で考えるのではなく、次のような要素とあわせて整理することが重要です。

・資本金等3,000万円の使途
・常勤職員1名以上の雇用
・日本語対応体制
・事業所の確保
・売上計画
・経費計画
・資金繰り
・取引先や顧客獲得ルート
・許認可の取得状況
・外部専門家との連携

たとえば、経営経験が十分にある申請人であっても、事業計画が抽象的で、売上根拠や資金計画が弱ければ、事業の実現可能性を十分に説明できません。

一方で、経験が限定的な場合でも、事業計画の具体性、支援体制、常勤職員の役割、外部専門家との連携が明確であれば、事業運営体制を説明しやすくなります。


更新申請では既存の経営実績も重要

既に経営管理ビザで在留している方の更新申請では、申請人本人の経歴だけでなく、これまで日本で実際に事業を経営してきた実績も重要になります。

更新申請では、次のような点が確認されます。

・実際に事業を運営しているか
・売上が発生しているか
・事業所が継続して確保されているか
・納税義務を履行しているか
・社会保険等の手続を適切に行っているか
・従業員を雇用している場合、その雇用実態があるか
・赤字や債務超過がある場合、改善見通しを説明できるか

新基準における経営経験・学歴の論点とあわせて、既存事業者の場合には、これまでの経営実績や今後の改善見通しを整理することが重要です。

特に、赤字決算や債務超過がある場合には、経営者としての経験だけでなく、今後どのように事業を改善するのかを具体的に説明する必要があります。


中小企業診断士が事業計画書で確認するポイント

中小企業診断士が経営管理ビザの事業計画書を確認する際には、申請人本人の経営経験・学歴と、事業計画の内容が整合しているかを確認します。

主な確認ポイントは次のとおりです。

・申請人本人の経営経験はどの程度か
・経営・管理経験3年以上を説明できる資料があるか
・学歴で説明する場合、事業内容との関連性があるか
・職務経歴書の内容が具体的か
・申請人本人の役割が事業計画書で明確か
・事業内容と申請人の経験が整合しているか
・不足する経験を補う人員体制や外部支援があるか
・売上計画や資金計画に無理がないか
・常勤職員の雇用計画と人件費が反映されているか
・事業の具体性・合理性・実現可能性を説明できるか

経営経験・学歴は、事業計画書の一部として整理することが重要です。

本人の経歴と事業計画が切り離されていると、申請人が本当にその事業を経営・管理できるのかが伝わりにくくなります。


行政書士等の他士業からの部分依頼にも対応

経営管理ビザ申請では、行政書士の先生が申請全体を担当し、中小企業診断士が事業計画書の確認や評価書作成部分を担当する形も考えられます。

特に、新基準では、資本金等3,000万円以上、常勤職員1名以上、日本語能力、経営経験・学歴、事業計画書の専門家確認など、事業計画書で説明すべき項目が増えています。

行政書士の先生からは、次のようなご相談が想定されます。

・申請人の経歴と事業計画の整合性を確認したい
・職務経歴書に何を書けばよいか整理したい
・経営経験が浅い申請人の事業体制を整理したい
・学歴と事業内容の関連性を説明したい
・中小企業診断士の事業計画評価書を作成してほしい
・申請人との顧客関係を維持したまま、評価書部分だけ外注したい

当事務所では、行政書士等の他士業の先生からの部分依頼にも対応しています。

原則として、申請者様との直接連絡は必要最小限とし、先生方の業務領域や顧客関係を尊重して対応いたします。


当事務所で対応できること

当事務所では、中小企業診断士・行政書士として、経営管理ビザに関連する事業計画書、評価書、改善見通し資料の作成を行っています。

経営管理ビザ認定申請・変更申請向け

・事業計画書の確認
・申請人本人の経歴と事業計画の整合性確認
・職務経歴書の整理支援
・資本金3,000万円の資金使途確認
・常勤職員の人員計画整理
・人件費・社会保険料を含めた資金計画の確認
・売上計画、経費計画、資金繰りの確認
・事業計画評価書の作成

料金目安:50,000円(税別)〜

経営管理ビザ更新申請向け

・赤字決算時の改善見通し資料作成
・債務超過時の改善見通し評価書作成
・過去3期の財務分析
・予想損益計算書、予想貸借対照表、予想キャッシュフロー計算書の作成
・事業継続性と新基準への適合見込みの整理

料金目安:100,000円(税別)〜

特急対応の場合は、通常料金の3割増を目安としています。

ただし、資料の準備状況や当事務所の稼働状況により、お受けできない場合があります。


まとめ

経営管理ビザ新基準では、申請人本人の経営経験・学歴も重要な確認ポイントになります。

出入国在留管理庁の公式情報では、経営・管理または申請に係る事業分野に関する博士、修士、専門職の学位を取得していること、または事業の経営・管理について3年以上の経験を有していることが示されています。

そのため、申請前には、申請人本人の職務経歴、学歴、事業内容との関連性を丁寧に整理する必要があります。

重要なのは、単に経歴を並べることではありません。

申請人本人が、なぜその事業を日本で経営・管理できるのかを、事業計画書の中で具体的に説明することです。

また、経営経験や学歴が十分でない、または事業内容との関係が弱い場合には、常勤職員、外部専門家、取引先、資金計画などを含めて、事業運営体制全体で説明することが重要です。

当事務所では、中小企業診断士・行政書士として、経営管理ビザ新基準に対応した事業計画書の確認、申請人の経歴と事業計画の整合性確認、事業計画評価書の作成に対応しています。

経営管理ビザ新基準への対応、経営経験・学歴の説明、事業計画書の専門家確認でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

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