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経営管理ビザ新基準で求められる日本語能力とは?申請前に確認すべきポイントを解説

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在留資格「経営・管理」、いわゆる経営管理ビザについて、新基準への対応が重要になっています。

出入国在留管理庁の公式情報では、経営管理ビザの新基準として、資本金等3,000万円以上、常勤職員1名以上、経営者としての経験・学歴、事業計画書の専門家確認などとあわせて、日本語能力に関する基準も示されています。

具体的には、経営者又は常勤職員のうちいずれかの者が、相当程度の日本語能力を有していることが求められるとされています。

そのため、経営管理ビザの認定申請・変更申請では、資金面や事業計画だけでなく、日本語で事業を運営できる体制があるかどうかも重要な確認ポイントになります。

一方で、実務上は、

「申請人本人が日本語を話せないと不許可になるのか」
「常勤職員の日本語能力で補えるのか」
「どの程度の日本語能力が必要なのか」
「日本語能力はどのような資料で証明するのか」
「事業計画書では何を説明すればよいのか」

といった疑問が出やすいところです。

本記事では、経営管理ビザ新基準で求められる日本語能力について、中小企業診断士・行政書士の視点から、申請前に確認すべきポイントを解説します。


経営管理ビザ新基準では日本語能力も重要に

経営管理ビザは、日本で事業の経営または管理に従事する外国人のための在留資格です。

従来から、事業所の確保、事業規模、事業の実体、事業の継続性などが重要な審査ポイントとされてきました。

新基準では、これらに加えて、主に次のような点が重要になります。

・資本金等3,000万円以上
・常勤職員1名以上
・経営者としての実務経験又は学歴
・日本語能力
・事業計画書の専門家確認

このうち、日本語能力は、事業を日本国内で継続的に運営する体制があるかどうかを確認するための重要な要素です。

日本で事業を行う以上、取引先、顧客、従業員、金融機関、税務署、年金事務所、行政機関、許認可窓口などとのやり取りが発生します。

そのため、日本語対応がまったくできない体制では、事業運営の実現可能性や継続性について不安が残る可能性があります。


なぜ経営管理ビザで日本語能力が求められるのか

経営管理ビザで日本語能力が問題になる理由は、単に「日本語が話せるかどうか」を確認するためだけではありません。

重要なのは、日本国内で事業を適切に運営できる体制があるかどうかです。

たとえば、日本で会社を経営する場合、次のような場面で日本語対応が必要になります。

・取引先との契約交渉
・顧客からの問い合わせ対応
・従業員への指示や労務管理
・税理士、社労士、行政書士等との連絡
・金融機関とのやり取り
・税務署、年金事務所、労働基準監督署等への対応
・許認可申請や更新手続
・日本語の契約書、請求書、通知書等の確認

これらの業務をすべて経営者本人が日本語で行う必要があるとは限りません。

しかし、会社全体として、日本語で必要な対応ができる体制になっていることが重要です。

そのため、申請人本人の日本語能力だけでなく、常勤職員や社内体制を含めて、日本語対応力を説明することが大切になります。


申請人本人に日本語能力が必要なのか

経営管理ビザ新基準では、経営者又は常勤職員のうちいずれかの者が、相当程度の日本語能力を有していることが求められるとされています。

したがって、申請人本人が必ず日本語能力を有していなければならない、という形ではありません。

ただし、申請人本人が日本語能力を有している場合には、日本国内での経営管理活動を説明しやすくなります。

たとえば、申請人本人が日本語で取引先と交渉できる、従業員へ指示できる、金融機関や行政機関とやり取りできる場合には、事業運営体制の説明として有利に働く可能性があります。

一方で、申請人本人の日本語能力が十分でない場合には、日本語対応ができる常勤職員を雇用する、外部専門家と連携する、通訳・翻訳体制を整えるなど、事業運営上の支障がない体制を説明することが重要です。


常勤職員の日本語能力で補えるケース

出入国在留管理庁の公式情報では、経営者又は常勤職員のいずれかが相当程度の日本語能力を有することが示されています。

そのため、申請人本人の日本語能力が十分でない場合でも、日本語能力を有する常勤職員を雇用することで、日本語対応体制を説明できる場合があります。

たとえば、次のような体制です。

・申請人本人が経営判断、事業戦略、海外取引先対応を担当する
・日本語能力を有する常勤職員が国内取引先、顧客、行政機関との連絡を担当する
・税理士、社労士、行政書士等とのやり取りを常勤職員が補助する
・社内文書や契約書の日本語確認を常勤職員が担当する

この場合、単に「日本語ができる職員がいます」と書くだけでは不十分です。

その常勤職員がどのような業務を担当するのか、どの場面で日本語対応を行うのか、申請人本人とどのように役割分担するのかを、事業計画書の中で具体的に整理する必要があります。


日本語能力はどの程度必要なのか

出入国在留管理庁の資料では、日本語能力について、日本語教育の参照枠B2相当という表現が示されています。

B2相当とは、一般的には、ある程度複雑な内容についても日本語で理解し、やり取りできる水準と考えられます。

経営管理ビザの実務では、日本語能力を単なる日常会話レベルとしてではなく、事業運営に必要な日本語対応力として整理することが重要です。

たとえば、次のような対応ができるかが問題になります。

・日本語のメールや書類を理解できる
・取引先と基本的な交渉ができる
・顧客対応ができる
・従業員に業務指示ができる
・行政機関や専門家との連絡ができる
・契約書や請求書などの内容を理解できる

ただし、必要となる日本語対応の内容は、事業内容によって異なります。

飲食店や小売店のように日本人顧客と直接接する事業では、接客やクレーム対応も含めた日本語対応が重要になります。

一方で、海外取引先との貿易業や、外国人顧客を主な対象とする事業では、日本語対応が必要となる場面は異なる可能性があります。

そのため、事業内容に応じて、どのような日本語対応が必要かを整理することが重要です。


日本語能力を証明する資料

日本語能力を説明する際には、客観的な資料を準備できると有効です。

想定される資料としては、次のようなものがあります。

・日本語能力試験の合格証明書
・日本語教育機関の修了証明書
・日本の大学・大学院・専門学校等の卒業証明書
・日本企業での勤務経験を示す資料
・日本語での業務経験が分かる職務経歴書
・日本語で作成した業務資料
・取引先や顧客との日本語でのやり取りが分かる資料
・雇用予定の常勤職員の履歴書・職務経歴書
・常勤職員の日本語能力を示す資格証明書等

ただし、どの資料が必要になるかは、案件の内容や申請類型によって異なります。

認定申請・変更申請では、これから事業を開始する段階であるため、日本語能力を有する人材をどのように確保するのか、雇用契約書や採用予定資料などを含めて整理することが重要です。

更新申請では、すでに日本で事業を行っているため、実際に日本語対応をどのように行ってきたかを説明できる資料が重要になります。


事業内容によって必要な日本語対応は異なる

日本語能力の説明では、事業内容との関係を整理することが重要です。

たとえば、同じ経営管理ビザでも、飲食店、貿易業、EC事業、コンサルティング業、不動産業、人材関連事業では、日本語が必要になる場面が異なります。

飲食店の場合

飲食店では、顧客対応、予約対応、仕入先との連絡、従業員への指示、衛生管理、許認可対応などで日本語が必要になります。

特に日本人顧客を対象とする場合には、接客やクレーム対応の体制も重要です。

貿易業の場合

貿易業では、海外仕入先とのやり取りは外国語で行う場合もあります。

一方で、日本国内の販売先、物流会社、税関関係、倉庫会社、金融機関などとの連絡では、日本語対応が必要になることがあります。

EC事業の場合

EC事業では、顧客からの問い合わせ、販売ページの表記、返品対応、配送会社との連絡、広告運用、決済会社とのやり取りなどで日本語対応が必要になります。

コンサルティング業の場合

コンサルティング業では、顧客への提案、契約、報告書、ミーティング、請求書、業務連絡などで日本語対応が必要になる場合があります。

人材関連事業の場合

人材紹介、登録支援、派遣等の事業では、求職者、求人企業、行政機関、許認可窓口とのやり取りが多くなります。

そのため、日本語対応体制の説明は特に重要です。

このように、事業内容によって日本語対応の必要性は異なります。

事業計画書では、自社の事業で日本語が必要になる場面を具体的に整理することが重要です。


事業計画書で説明すべきポイント

経営管理ビザの事業計画書では、日本語能力についても、事業運営体制の一部として整理すると分かりやすくなります。

具体的には、次のような点を説明します。

・申請人本人の日本語能力
・日本語能力を有する常勤職員の有無
・常勤職員の担当業務
・日本語対応が必要になる業務内容
・取引先、顧客、行政機関とのやり取りの方法
・税理士、社労士、行政書士等との連携体制
・通訳・翻訳を利用する場合の体制
・日本語対応が事業運営上支障ないこと

特に、申請人本人が日本語能力を十分に有していない場合には、常勤職員や外部専門家との役割分担を明確にする必要があります。

たとえば、次のような記載が考えられます。

「申請人本人は、海外取引先との交渉、商品選定、事業戦略、資金管理を担当する。一方、日本語能力を有する常勤職員は、日本国内の販売先、物流会社、顧客、行政機関との連絡を担当し、日本語での契約書・請求書・各種通知の確認を行う。」

このように、誰が、どの業務で、日本語対応を行うのかを具体的に説明することが重要です。


日本語能力が弱い場合に整理すべき体制

申請人本人の日本語能力が十分でない場合でも、直ちに申請が難しいと決めつける必要はありません。

ただし、事業運営上、日本語対応に支障がない体制を具体的に説明する必要があります。

整理すべきポイントは次のとおりです。

・日本語能力を有する常勤職員を雇用する予定があるか
・その常勤職員はどの業務を担当するのか
・雇用契約書や労働条件通知書を準備できるか
・税理士、社労士、行政書士等の専門家と連携しているか
・日本語の契約書や請求書を誰が確認するのか
・顧客や取引先からの問い合わせに誰が対応するのか
・緊急時やトラブル時の日本語対応体制はあるか

特に、常勤職員の日本語能力で補う場合には、その職員が名義上いるだけでは不十分です。

実際にどの業務を担当し、どのように日本語対応を行うのかを、事業計画書や添付資料で説明できるようにしておく必要があります。


更新申請では実際の日本語対応状況も重要

既に経営管理ビザで在留している方の更新申請では、これまで日本で事業をどのように運営してきたかも重要になります。

更新申請では、申請時点の体制だけでなく、実際の活動状況、取引実績、売上、雇用状況、納税状況、社会保険対応なども確認されます。

そのため、日本語能力についても、これまでの事業運営で日本語対応がどのように行われてきたかを整理するとよいです。

たとえば、

・日本語対応を担当している従業員がいる
・日本語で取引先とやり取りしている
・税理士や社労士と継続的に連携している
・日本語の請求書、契約書、メール等を適切に管理している
・行政機関への届出や手続を適切に行っている

といった点です。

また、赤字決算や債務超過がある場合には、日本語能力だけでなく、経営状況や改善見通しの説明も重要になります。

この場合には、改善見通し評価書、経営改善計画書、予想損益計算書、予想貸借対照表、予想キャッシュフロー計算書などを準備することが必要になる場合があります。


中小企業診断士が事業計画書で確認するポイント

中小企業診断士が経営管理ビザの事業計画書を確認する際には、日本語能力を単独の資格要件として見るだけではなく、事業運営体制の一部として確認します。

主な確認ポイントは次のとおりです。

・事業内容上、日本語対応が必要になる場面はどこか
・申請人本人の日本語能力はどの程度か
・日本語能力を有する常勤職員がいるか
・常勤職員の担当業務が明確か
・日本語対応体制と人員計画が整合しているか
・日本語対応を行う人材の人件費が収支計画に反映されているか
・外部専門家との連携体制があるか
・顧客、取引先、行政機関への対応に支障がないか
・事業計画全体の具体性・合理性・実現可能性に問題がないか

日本語能力は、資本金3,000万円や常勤職員1名以上のように、単独で検討するだけでは不十分です。

事業内容、人員計画、資金計画、売上計画、外部専門家との連携体制とあわせて整理することが重要です。


行政書士等の他士業からの相談にも対応

経営管理ビザ申請では、行政書士の先生が申請全体を担当し、中小企業診断士が事業計画書の確認や評価書作成部分を担当する形も考えられます。

特に、新基準では、資本金等3,000万円以上、常勤職員1名以上、日本語能力、事業計画書の専門家確認など、事業計画書で説明すべき項目が増えています。

行政書士の先生からは、次のようなご相談が想定されます。

・日本語能力を事業計画書でどのように説明すべきか確認したい
・申請人本人の日本語能力が弱い場合の体制を整理したい
・常勤職員の日本語能力と業務内容の整合性を確認したい
・資本金3,000万円の資金計画と人員計画を整理したい
・中小企業診断士の事業計画評価書を作成してほしい
・申請人との顧客関係を維持したまま、評価書部分だけ外注したい

当事務所では、行政書士等の他士業の先生からの部分依頼にも対応しています。

原則として、申請者様との直接連絡は必要最小限とし、先生方の業務領域や顧客関係を尊重して対応いたします。


当事務所で対応できること

当事務所では、中小企業診断士・行政書士として、経営管理ビザに関連する事業計画書、評価書、改善見通し資料の作成を行っています。

経営管理ビザ認定申請・変更申請向け

・事業計画書の確認
・日本語対応体制の整理
・常勤職員の人員計画整理
・人件費・社会保険料を含めた資金計画の確認
・売上計画、経費計画、資金繰りの確認
・事業計画評価書の作成

料金目安:50,000円(税別)〜

経営管理ビザ更新申請向け

・赤字決算時の改善見通し資料作成
・債務超過時の改善見通し評価書作成
・過去3期の財務分析
・予想損益計算書、予想貸借対照表、予想キャッシュフロー計算書の作成
・事業継続性と新基準への適合見込みの整理

料金目安:100,000円(税別)〜

特急対応の場合は、通常料金の3割増を目安としています。

ただし、資料の準備状況や当事務所の稼働状況により、お受けできない場合があります。


まとめ

経営管理ビザ新基準では、日本語能力も重要な確認ポイントになります。

出入国在留管理庁の公式情報では、経営者又は常勤職員のうちいずれかの者が、相当程度の日本語能力を有していることが求められるとされています。

そのため、申請人本人が日本語能力を有している場合には、その能力を証明する資料を準備することが重要です。

一方で、申請人本人の日本語能力が十分でない場合には、日本語能力を有する常勤職員を雇用するなど、事業運営上支障のない体制を説明する必要があります。

日本語能力は、単に語学資格だけの問題ではありません。

事業内容、取引先、顧客対応、従業員管理、行政機関とのやり取り、外部専門家との連携など、事業運営体制全体の中で整理することが重要です。

当事務所では、中小企業診断士・行政書士として、経営管理ビザ新基準に対応した事業計画書の確認、日本語対応体制の整理、事業計画評価書の作成に対応しています。

経営管理ビザ新基準への対応、日本語能力の説明、事業計画書の専門家確認でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

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