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経営管理ビザ更新前チェックリスト|決算・税金・雇用・事業実態を確認

経営管理ビザ更新前に確認したい決算・税金・社会保険・事業実態のチェックリスト

経営管理ビザの在留期限が近づいてきたものの、

「更新前に何を確認すればよいか分からない」

「前回は行政書士に任せたので、自社のどこに問題があるのか把握していない」

「赤字や税金、社会保険、新しい3,000万円の基準など、確認することが多くて整理できない」

という方も多いのではないでしょうか。

経営管理ビザの更新は、単に在留カードの期限を延長する手続ではありません。

出入国在留管理庁の在留期間更新許可申請では、現在有する在留資格の活動を引き続き行うための申請とされています。

経営管理ビザであれば、

現在も日本で事業の経営または管理を実際に行っていること

が大前提です。

さらに更新審査では、

  • 事業実態
  • 経営者本人の活動
  • 決算・財務状況
  • 税金
  • 社会保険・労働保険
  • 必要な許認可
  • 在留状況
  • 新しい経営管理ビザ基準への対応

など、複数の項目を確認する必要があります。

出入国在留管理庁の在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドラインでも、在留資格該当性だけでなく、在留状況、納税義務の履行などを総合的に考慮して更新を判断する考え方が示されています。

本記事では、経営管理ビザの更新前に確認しておきたい項目を、中小企業診断士・行政書士の視点からチェックリスト形式で整理します。


いつから経営管理ビザの更新申請ができる?

在留期間が6か月以上の場合、在留期間更新許可申請は、原則として在留期間満了日の3か月前から申請できます。

出入国在留管理庁の在留期間更新許可申請でもこの取扱いが案内されています。

ただし、

「3か月前になってから準備を始めればよい」

という意味ではありません。

特に、

  • 赤字
  • 債務超過
  • 税金の未納
  • 社会保険への未加入
  • 事業内容の大幅な変更
  • 売上の減少
  • 新基準への未対応

などがある場合、短期間では解決できないことがあります。

そのため、できれば在留期限の6か月程度前には会社の状態を一度確認しておくことをおすすめします。


チェック1|現在も実際に事業を行っているか

まず確認したいのが、会社の事業実態です。

経営管理ビザでは、会社が登記上存在するだけではなく、実際に事業活動を行っていることが重要です。

確認しておきたいのは、

  • 現在どのような商品・サービスを提供しているか
  • 誰が顧客なのか
  • どのように売上が発生しているか
  • 主要取引先はどこか
  • 契約書や請求書等があるか
  • 会社名義の銀行口座で取引しているか
  • Webサイト等の会社情報と実態が一致しているか

といった点です。

特に売上が少ない場合には、

「売上が少ない理由」と「今後どのように売上を増やすのか」

まで整理しておきたいところです。

詳しくは、経営管理ビザ更新で売上が少ない場合はどうなる?更新申請で確認されるポイントをご覧ください。

チェックリスト

  • 実際に商品・サービスを提供している
  • 売上実績がある
  • 主要取引先を説明できる
  • 契約書・請求書等を整理している
  • 銀行口座の入出金と売上を説明できる
  • Webサイト等と実際の事業内容が一致している

チェック2|経営者本人が「経営・管理」を行っているか

在留資格「経営・管理」は、単に会社の代表取締役として登記されていればよいものではありません。

出入国在留管理庁の外国人経営者の在留資格基準の明確化についてでも、事業の運営に関する重要事項の決定、事業の執行等に従事し、経営または管理に実質的に参画していることが必要とされています。

たとえば、

  • 経営方針の決定
  • 事業計画の策定
  • 資金管理
  • 取引先との交渉
  • 人材採用
  • 従業員管理
  • 投資判断

などを実際に行っているかを確認します。

チェックリスト

  • 自ら経営方針を決定している
  • 売上・利益等の経営数値を把握している
  • 主要取引先との交渉等に関与している
  • 従業員・外注先等を管理している
  • 現場作業だけではなく経営業務を行っている
  • 日本で継続的に経営活動を行っている

チェック3|前回申請時から事業内容が変わっていないか

企業を経営していれば、事業内容が変化することはあります。

たとえば、

  • 貿易業からEC販売へ軸足を移した
  • 飲食店に別の事業を追加した
  • 当初予定していた事業から撤退した
  • 新規事業が主力になった

といったケースです。

事業内容が変わったことだけで直ちに更新できなくなるわけではありません。

ただし、

  • なぜ変更したのか
  • 現在何を行っているのか
  • 新事業で実際に売上があるか
  • 今後も継続できるか

を整理する必要があります。

詳しくは、経営管理ビザ更新で事業内容が変わった場合の注意点|新規事業・業種変更をどう説明するかをご覧ください。

チェックリスト

  • 前回申請時の事業内容を確認した
  • 現在の事業との違いを把握している
  • 変更理由を説明できる
  • 新規事業の売上・取引実績がある
  • 現在の事業内容が定款・登記等と整合している

チェック4|必要な許認可を取得しているか

事業によっては、営業するために許認可が必要です。

たとえば、

  • 飲食店営業
  • 旅館業
  • 住宅宿泊事業
  • 古物営業
  • 建設業
  • 宅地建物取引業
  • 職業紹介事業
  • 産業廃棄物関連事業

などです。

経営管理ビザ更新時にも、事業に必要な許認可の取得状況は重要な確認項目です。

特に前回申請後に新規事業を始めた場合には、

新しい事業に必要な許認可を取得しているか

を必ず確認しておきましょう。

チェックリスト

  • 自社の事業に必要な許認可を確認した
  • 必要な許認可を取得している
  • 更新が必要な許認可について期限を確認した
  • 新規事業についても必要な許認可を確認した

チェック5|直近2期の決算書を確認したか

経営管理ビザ更新では、会社の事業継続性も重要です。

財務状況を確認する際には、直近期だけを見るのではなく、原則として直近2期を比較します。

特に確認したいのが、

  • 売上高
  • 売上総利益
  • 営業利益
  • 当期純利益
  • 欠損金
  • 純資産
  • 債務超過

です。

入管が公表している事業継続性の考え方でも、売上総利益、欠損金、債務超過等が重要な項目として示されています。

詳しくは、経営管理ビザ更新で決算書のどこを見られる?中小企業診断士が財務面を解説をご覧ください。

チェックリスト

  • 直近2期の決算書を準備した
  • 前期と今期の売上を比較した
  • 売上総利益がある
  • 営業利益を確認した
  • 当期純利益を確認した
  • 純資産を確認した
  • 債務超過の有無を確認した

チェック6|赤字・欠損金・債務超過がないか

赤字だからといって、直ちに経営管理ビザを更新できないわけではありません。

一方で、

赤字、欠損金、債務超過では取扱いが異なります。

特に直近期で初めて債務超過となっている場合には、1年以内の債務超過解消の見通しについて、中小企業診断士や公認会計士等による第三者評価書が必要になるケースがあります。

詳しくは、経営管理ビザ更新で債務超過|中小企業診断士の評価書が必要になるケースをご覧ください。

また、改善計画については、経営管理ビザ更新で債務超過・赤字の場合の「経営改善計画書」の書き方で解説しています。

チェックリスト

  • 赤字の原因を説明できる
  • 欠損金の有無を確認した
  • 債務超過の有無を確認した
  • 債務超過の場合、何期続いているか確認した
  • 最新の試算表を確認した
  • 今後の改善計画を説明できる
  • 評価書が必要なケースか確認した

チェック7|決算後の状況を確認したか

決算書は、その決算日時点の会社の状態です。

更新申請時には、決算から数か月経過している場合があります。

たとえば、

「前期は赤字だったが、その後大口契約を獲得した」

「決算時は債務超過だったが、今期は毎月黒字になっている」

というケースもあります。

その場合には、

  • 最新の試算表
  • 月次売上
  • 受注状況
  • 契約書
  • 今後の売上見込み

なども確認します。

チェックリスト

  • 最新の試算表を準備できる
  • 月別売上を把握している
  • 決算後の新規契約・受注を整理している
  • 今後1年間の売上見込みを説明できる
  • 資金繰りの見通しを確認した

チェック8|税金を適切に申告・納付しているか

現在の経営管理ビザ更新では、会社の公租公課の履行状況も重要です。

会社の状況に応じて、

  • 法人税
  • 法人住民税
  • 法人事業税
  • 消費税・地方消費税
  • 源泉所得税等

について確認します。

さらに、経営者本人の住民税等についても確認が必要です。

出入国在留管理庁の更新ガイドラインでは、納税義務を履行していないことは更新判断における消極的な要素となり得ることが示されています。

税金の未納については、経営管理ビザ更新で税金・社会保険の未納がある場合はどうなる?納付状況の確認ポイントをご覧ください。

チェックリスト

  • 法人税を申告・納付している
  • 法人住民税・法人事業税を確認した
  • 消費税の納付義務を確認した
  • 源泉所得税等を確認した
  • 経営者本人の住民税を確認した
  • 未納がある場合、金額・期間・理由を把握している

チェック9|社会保険・労働保険に問題がないか

税金とあわせて確認したいのが、

  • 健康保険
  • 厚生年金
  • 雇用保険
  • 労災保険

です。

現在の経営管理ビザ更新では、公租公課だけでなく、社会保険・労働保険についても加入・納付状況が確認されます。

特に法人の場合、

「代表者一人しかいないから社会保険は関係ない」

と考えているケースがありますが、株式会社等の法人事業所は、原則として健康保険・厚生年金保険の適用事業所です。

チェックリスト

  • 健康保険・厚生年金の適用状況を確認した
  • 社会保険料を納付している
  • 従業員を雇用している場合、雇用保険を確認した
  • 労災保険を確認した
  • 未納・未加入がある場合、その理由と対応状況を把握している

チェック10|従業員の雇用状況を把握しているか

経営管理ビザの更新では、会社の人員体制も確認しておきたい項目です。

特に、

  • 常勤職員
  • パート・アルバイト
  • 外国人従業員
  • 外注先

について、

誰がどの仕事を担当しているのか整理しておきます。

外国人従業員を雇用している場合には、その方が現在の在留資格で従事できる業務であるかも確認します。

また、2025年10月16日からの新しい「経営・管理」の基準では、常勤職員に関する要件も設けられています。

チェックリスト

  • 現在の従業員数を把握している
  • 雇用契約書等を整理している
  • 給与を適切に支払っている
  • 外国人従業員の在留資格を確認している
  • 新基準の常勤職員要件への対応方針を確認した

チェック11|役員報酬と実際の支給状況に問題がないか

会社の代表者として役員報酬を設定している場合には、

  • 株主総会等で決定した金額
  • 実際の支給額
  • 決算書・源泉徴収関係資料
  • 銀行振込等の実際の支払い

が整合しているか確認します。

役員報酬が低いことだけで直ちに更新不許可になるわけではありませんが、

会社の収益性や経営者の生活、事業継続性との関係で説明が必要になる場合があります。

また、役員報酬を支給したことにして実際には支払っていない、という状態は避けるべきです。

チェックリスト

  • 役員報酬額を確認した
  • 決定手続を確認した
  • 実際に報酬を支給している
  • 会計上の計上額と実際の支給額が一致している
  • 会社の業績に対して不自然な金額になっていない

チェック12|在留状況や届出に問題がないか

会社側だけでなく、経営者本人の在留状況も確認します。

出入国在留管理庁の更新ガイドラインでは、

  • 現在の在留資格に応じた活動を行っているか
  • 素行に問題がないか
  • 納税義務等を履行しているか
  • 入管法上必要な届出を行っているか

なども考慮されます。

長期間日本を離れていた場合には、

日本で実質的に経営・管理を行っているのか

という点も確認しておきたいところです。

チェックリスト

  • 日本で実際に経営活動を行っている
  • 長期出国がある場合、その理由を説明できる
  • 住所変更等の必要な届出を行っている
  • 在留カードの記載事項を確認した
  • その他の在留状況に問題がない

チェック13|資本金等3,000万円の新基準への対応を検討しているか

2025年10月16日から、在留資格「経営・管理」の許可基準が改正されています。

新しい基準には、

  • 資本金等3,000万円以上
  • 常勤職員の雇用
  • 一定の日本語能力
  • 経営者の学歴または経営管理経験
  • 事業計画書の専門家確認

などがあります。

ただし、改正前から経営管理ビザで在留している方について、2028年10月16日までの更新申請では、新基準を満たしていないことだけをもって更新不許可になるわけではありません。

出入国在留管理庁は、経営状況や新基準に適合する見込み等を踏まえて判断するとしています。

詳細は、在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正についてをご確認ください。

資本金については、経営管理ビザ更新は資本金3,000万円未満だと不許可になる?既存在留者の更新ポイントを解説でも詳しく解説しています。

チェックリスト

  • 資本金等3,000万円への対応を検討した
  • 常勤職員要件を確認した
  • 日本語能力要件を確認した
  • 経営経験・学歴要件を確認した
  • 今後新基準を満たすためのスケジュールを考えている

チェック14|前回の申請資料を確認したか

意外に重要なのが、前回の経営管理ビザ申請資料です。

前回、

  • どのような事業を行うと説明したか
  • どの売上計画を提出したか
  • どのような役員体制だったか
  • どの事務所を使用すると説明したか
  • 何人雇用すると説明したか

を確認します。

前回申請と現在の状況が異なっていても、それ自体が問題というわけではありません。

ただし、

「何が変わったのか」

を把握せずに更新資料を作ると、申請書類同士に矛盾が生じる可能性があります。

チェックリスト

  • 前回申請資料を保管している
  • 前回の事業計画書を確認した
  • 前回の売上・人員計画と現状を比較した
  • 変更点を説明できる

更新前に最低限準備しておきたい資料

案件によって異なりますが、更新前には次の資料を一度整理しておくとスムーズです。

  • 前回の在留資格申請資料
  • 直近2~3期の法人税確定申告書
  • 決算書
  • 最新の試算表
  • 月次売上資料
  • 主要取引先との契約書
  • 請求書・売上台帳等
  • 法人の納税関係資料
  • 経営者本人の納税関係資料
  • 社会保険関係資料
  • 労働保険関係資料
  • 従業員資料
  • 必要な許認可証
  • 会社のWebサイト・パンフレット等
  • 今後の事業計画・売上計画

すべてを入管へ提出するという意味ではありません。

まず、

会社の現状を把握し、更新上どこに課題があるのかを確認するための資料

として整理します。


問題が見つかった場合は「更新直前まで待たない」

チェックを行った結果、

  • 売上が少ない
  • 赤字
  • 債務超過
  • 税金の未納
  • 社会保険の未加入
  • 許認可の不足
  • 事業内容が大きく変わっている
  • 新基準への対応が進んでいない

といった問題が見つかることがあります。

この場合、

問題を隠すのではなく、早い段階で対応方法を検討すること

が重要です。

たとえば債務超過であれば、1年後の収支計画を作るためにも、数か月分の実績を積み上げた方が説明しやすくなります。

税金・社会保険の未納であれば、早期に関係機関へ相談する時間を確保できます。

更新申請全体で注意すべき事項については、経営管理ビザ更新が不許可になる主な理由|更新前に確認したいポイントもあわせてご覧ください。


中小企業診断士・行政書士に依頼するメリット

経営管理ビザの更新では、

行政手続だけを確認すればよいケースと、会社経営そのものを確認する必要があるケース

があります。

特に、

  • 売上が減少している
  • 赤字になった
  • 債務超過になった
  • 資金繰りに不安がある
  • 事業内容を変更した
  • 今後の事業計画が必要

という場合には、経営分析が必要です。

中小企業診断士は、

  • 財務分析
  • 事業分析
  • 経営改善
  • 売上計画
  • 収支計画
  • 資金計画

を扱う経営の専門家です。

行政書士は、在留資格をはじめとする行政手続の専門家です。

当事務所では双方の視点から、

「更新申請上、何を説明する必要があるか」

と、

「会社として今後どのように事業を継続するか」

を一緒に整理します。


当事務所で対応できること

次のような場合にはご相談ください。

  • 更新前に会社の状態を一度確認したい
  • 決算書のどこが問題なのか分からない
  • 売上が少ない
  • 赤字・債務超過になっている
  • 中小企業診断士の評価書が必要か確認したい
  • 前回申請時から事業内容が変わった
  • 税金・社会保険に不安がある
  • 入管から追加資料を求められた
  • 新基準への対応方針を整理したい

更新申請そのものだけでなく、必要に応じて事業計画、収支計画、経営改善計画、改善見通し評価書等の作成にも対応しています。


ご依頼の流れ

1.お問い合わせ

現在の在留期限と、気になっている点をお知らせください。

2.資料確認

前回申請資料、決算書、確定申告書、最新の試算表等を確認します。

3.更新前チェック

事業実態、財務状況、税金・社会保険、許認可、新基準等を確認します。

4.課題の整理

更新前に対応すべき事項があるかを整理します。

5.必要書類の作成

必要に応じて、事業計画書、収支計画、経営改善計画、理由説明書等を作成します。

6.内容確認

会社の実態、決算書、申請内容の整合性を確認します。

7.納品・申請

完成した書類を納品し、ご依頼内容に応じて更新申請まで対応します。


料金の目安

事業計画書の作成が必要な場合は、

事業計画書作成:100,000円(税別)

を目安としています。

赤字・債務超過等により改善見通し評価書が必要となる場合は、

改善見通し評価書作成:100,000円(税別)

を目安としています。

更新申請そのものや追加資料への対応については、会社の状況と必要な業務範囲を確認したうえで個別にお見積りします。


まとめ|経営管理ビザ更新は「申請直前」ではなく早めにチェックする

経営管理ビザの更新前には、

  • 事業実態
  • 経営者本人の活動
  • 事業内容の変更
  • 許認可
  • 決算・財務状況
  • 赤字・債務超過
  • 税金
  • 社会保険・労働保険
  • 従業員
  • 在留状況
  • 新しい経営管理ビザ基準

など、多くの項目を確認する必要があります。

すべてに問題がない会社であれば、通常の更新準備を進めればよいでしょう。

一方で、

問題が見つかった場合に重要なのは、「更新申請まで隠しておくこと」ではなく、早い段階で原因と対応策を整理することです。

特に財務状態、税金・社会保険、新基準への対応などは、短期間では改善できないことがあります。

在留期限の3か月前になって初めて確認するのではなく、できれば余裕をもって会社の状態を確認しておくことをおすすめします。


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